会場へ持っていくと役立つのは、大きな買い物袋よりも「これは、どこで失敗しましたか」という一つの質問かもしれません。Maker Faire Tokyoに並ぶのは、きれいに完成した製品だけではありません。動かなくて作り直した回路、思った形にならなかった部品、そこから生まれた工夫まで、作り手本人に聞ける展示です。
前身イベントを含め22回目の「Maker Faire Tokyo 2026」は、2026年9月5日(土)・6日(日)に有明GYM-EXで開かれます。前年の東京ビッグサイトから会場を移し、電子工作、AI、ロボット、クラフト、宇宙、農業、支援技術などが同じ屋根の下に集まります。
作品の数より先に、聞きたいことを三つ決める
公式サイトの出展者紹介は、エレクトロニクス、AI、Young Makers、キッズ&ファミリー、クラフト、フード、宇宙、バイオ・農業などのカテゴリーで絞り込めます。専門知識がなくても、「暮らしを少し楽にするもの」「妙な動きをするもの」「学生が作ったもの」のように、自分の言葉で三つの入口を決めれば十分です。
たとえば公開済みの一覧には、自動水やり装置、プリンのプリンター、全自動割り箸割り機、生成AIで作るゲーム、超小型人工衛星、支援技術などが並びます。共通するのは、大量生産品を見比べるのではなく、誰かが「自分はこれが欲しい」と考えて手を動かしたことです。
気になる展示を三つ保存したら、それぞれに一問だけ用意します。「最初の案から何が変わったか」「一番直すのに時間がかかった場所はどこか」「次に作るなら何を変えるか」。この聞き方なら、部品名を知らなくても試行錯誤の面白さへ入れます。

学生作品は、完成度より“続けた力”を見る
学生メイカーを支える「Young Maker Challenge」は2022年に始まり、2026年で5回目です。公式の審査軸は、発想のユニークさだけではありません。アイデアを形にする持続力や、プレゼンテーションの熱意も含まれます。
学生が会場で作品を説明するのは、審査のためだけではありません。主催者は、第一線のエンジニアや研究者、子どもを含む来場者から具体的な反応を受けることで、説明する力も伸びるとしています。見る側も「すごい」で終わらず、どこで止まり、どう続けたかを聞くと、作品の時間まで見えてきます。
9月6日(日)は、午前11時からmicro:bit作品の決勝、午後には高校生と大学生のチームによる生活支援ロボット、中高生による素粒子検出器、学生チームの火星探査ローバーなどの発表が予定されています。Young Maker Challengeの授賞式は15時30分から16時30分の予定です。学生の挑戦を軸に回るなら、日曜日は理由のある選択になります。

土曜6時間、日曜7時間、夕方券は2時間
9月5日(土)は12時から18時、9月6日(日)は10時から17時です。入場は終了30分前まで。通常の前売券は大人1,400円、18歳未満500円で、当日券よりそれぞれ400円、200円安くなります。未就学児は無料です。
前売の夕方割は大人1,000円。土曜は16時、日曜は15時から入場でき、どちらも閉場まで2時間です。通常の大人前売より400円安いので、三つほどの展示に絞って作り手と話したい人には合います。一方、ステージ発表、ワークショップ、幅の違うカテゴリーまで横断したい人は、通常券で早めに入る方が時間を使えます。
- 土曜日:午後から出かけたい、平日の後に準備したい、18時まで見たい
- 日曜日:午前から動きたい、学生の発表や授賞式を見たい
- 夕方割:見たいブースを三つ程度に絞れ、2時間で会話を優先したい
- 通常券:展示とステージを行き来し、途中で休憩も取りたい
チケットは開催期間中のどちらか1日に使え、両日入るには2枚必要です。入場した当日に限り再入場できるので、同行者と外で休憩して戻る計画も立てられます。ローソンチケットの前売は9月4日まで。イープラスは当日も購入できますが、開催期間中は当日料金になります。
全部を見る計画をやめると、展示が会話になる
主催者は開場直後を避けた来場も案内しています。混雑を避けたいなら、公式のカテゴリー検索で三分野を選び、ステージを一つ決め、その前後に近いブースを回す方が現実的です。会場は2026年から有明GYM-EXです。前年と同じ場所だと思い込まず、住所と公共交通を公式ページで確認してから出発してください。
Maker Faireの「作る」は、出展者だけの動詞ではありません。来場者も、質問を作り、見たい順番を作り、帰宅後に試す小さな工作を作れます。三つの作品すべてに同じ質問をしてみると、技術の違いより、作り手ごとの失敗の越え方が残るはずです。
掲載内容は2026年8月7日に確認しました。プログラムや時間は変更される場合があります。開催時間、料金、チケット条件は公式の開催概要、見たい分野は公式の出展者紹介、ステージ時刻は公式プログラム、学生企画は教育機関向け公式ページで最新情報をご確認ください。


